21世紀科学教育の創造

 

講演1講演2分科会1分科会2分科会3分科会4
*講演1:学校と博物館・科学館の連携による科学教育の創造
*講演2:科学コミュニケーション活性化方策において科学系博物館が果たすべき役割

*分科会1:ミュージアム・マネージメント
*分科会2:学校・地域連携
*分科会3:展示・教育法 (科学館における調査研究) (ミュージアム・コミュニケーション)
*分科会4:異分野連携


■分科会3 展示・教育法 (科学館における調査研究) (ミュージアム・コミュニケーション)

座長 鳫 宏道(平塚市博物館)
サポート 高野信也(ミュージアムパーク茨城県自然博物館)
コメンテーター 渡辺 政隆(文部科学省科学技術政策研究所)

はじめに
 本分科会の目的は、これからの地域博物館・科学館が市民との共同研究や連携による調査活動を効果的かつ効率よく行い、その成果を展示・教育普及活動へと繋げていくための道筋を考えます。
 博物館・科学館の調査と資料収集・保管という機能が、外からは見えにくく、市民が持つ課題に答えるようなものから程遠い静的な研究活動と見られてきました。しかし、博物館・科学館の使命(ミッション)を明確にし、地域を科学的な視点で捉える拠点としての役割を果たすために必要な作業が、調査と資料収集・保存活動です。そこから研究報告、展示、体験学習などの普及活動などを通じて収集されたモノをふくむ情報が公開されるわけですが、そこに市民が求める、あるいは期待する情報提供がなされることが求められているわけで、そのためには、市民との双方向のネットワークの確立が必要なのです。

博物館・科学館は誰が何を調べるところなのか
まず博物館・科学館の使命(ミッション)と役割を整理してみましょう。

いままで

  • 学芸員のような専門家がそれぞれの専門性と学問的関心により、資料を集め、研究し、その成果を報告書や展示に反映する。
  • 地域住民や学校などの求めに応じて資料を貸し出し、解説のための講演などをおこなう。
  • 教育普及活動はあらかじめ決められたテーマに沿い、作られた資料をもとに進められ、一定の情報提供が与えられるという、参加者は受動的な立場。

これから

  • 地域住民が自然・環境・風土・歴史を学び、理解するための場の提供、情報の拠点として機能する。
  • 地域住民が子孫に残すべきと判断した資料を集め、整理して残していくという場。
  • 地域住民が互いに知り得たことがらを調査報告書・展示・研究発表などで披瀝し、過去から現在の地域の歴史的な流れを理解することで自分という存在の位置が確かめられ、未来を見とおす力を獲得する。
  • 地域の自然環境を理解し、それに主体的に関わることで、よりよい地域の未来を作る力を持つ。

切り口は多様
 博物館・科学館というと、人文分野(考古、歴史、民俗など)、自然分野(生物、地質、天文など)のセクションに分かれて活動していますが、地域の人たちには、あまり意味のないことでもあります。地域という対象に対し、どのような専門性をもってあたるにしても、一つの切り口に過ぎないのではないでしょうか。

専門的な職員の存在理由
 科学的な知識と分析手段を持つ専門性を持った学芸員など専門家の存在は重要です。
 それに加え、それぞれの地域を探るために必要な、地域の特性に合わせた専門領域(学問的な体系的なものと、地域住民が持つ経験則のようなもの)を身につける必要があるでしょう。
 そういう意味では、専門性を持つ職員というのは地域とそこの住民に育てられていることも事実。

具体的な実践例 浜口哲一(平塚市博物館 学芸員)
平塚市博物館セミの抜け殻調査、博物館まつりから
 生物指標を使って広範囲の情報収集から解き明かす地域の環境変化。
 気候風土に与える人間の活動を理解する。
 調査活動への住民参加、それを元にした調査報告と展示がさらなるひろがりと結果を生む。

 

ミュージアムパーク茨城県自然博物館の高野さんに、展示制作の事例を報告していただくほか、分科会参加者の中から数人のかたに、事例報告をしていただくべく、交渉中です。

 

博物館の星のおじさん、として星空をフィールドに活動してきた。近年、熟年層の方との接触が増え、彼らの学習意欲に答えるべく、目下博物館の情報提供能力のパワーアップに取り組んでいる最中。

略歴:
1953年東京に生まれる。1976年、東京理科大学理学部卒業後、平塚市博物館天文担当学芸員として勤務。調査活動、プラネタリウム、普及行事、展示等を担当して今に至る。天文という分野は博物館にはほとんどなく、そのありかたを手探りで模索してきた。プラネタリウムは全手動、肉声で話す時代のほぼ終わりに近い頃からかかわり、オートの時代、全天周、デジスターなど、進化?するプラネタリウムを横目に旧世代の生き残りとして、活動している。

著書:
「宇宙をみせて」(恒星社:共著)、館発行ガイドブック「星空の12ヶ月」、「星空博物館」(共著)、解説書「星座と星たち」、「平塚の星空」(共著)、「星の地図・星の住所」(共著)等

 


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